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第11章の87
「…諒…あ…好き…、すごい、好き…」
「麻也さん…」
上になった麻也の、耳元での珍しい囁きに、諒は嬉しさでしびれる思いだった。
麻也の背に回した腕にも、力を込めずにはいられない。でも、逆転させたい気持ちも…
「…諒…あ…ん…あ…今日のエクレア、ミルクがけで仕上げて…」
すぐに形勢は逆転して、シーツの海の上で、
たっぷりの愛の波にさらわれそうになりながらの王子様のご命令…
「今日は増量致しますね…」
耳元で囁いてやると、麻也の体は大きくのけぞり、諒の指の愛撫にかなりこらえているのだろう、
唇は強く噛みしめられ、まなじりからは涙が滲んでいる。
愛しくて、諒はその涙をそっと舐めとった…ところで、作戦変更…
長い麻也の脚の間に入って、王子のものを含み、舌と唇で、はち切れそうな気持ちを諒は伝え始めた。
「…あ…諒…だめ…じゃん…」
「…いいから飲ませて…それから…」
「…や…一緒じゃなきゃ…今夜は…」
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