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第12章の23
冬弥と同じレコード会社から声がかかっているということなので、
まあ、山口やこの前会った課長に話せばいいのだろうが…
忙しくて忘れていた。
まだ高校生だという希亜良がちょっと押しの強い子で、
麻也には苦手なタイプだったというのもあったかもしれない。
それに、図鑑のコーナーのモデルは、近々、例の鈴音に交代するとも聞いていたし…
(でも、引き受けたも同然だったし…諒も載りたがってたし…)
「うん、わかった。諒のためにもやっとくよ。」
「じゃあ、よろしくね…って、実は大変だったりする? 」
「ううん、大丈夫…」
実はかなりめんどくささも感じているが…
まだ諒は帰ってきていないが、休憩になったので廊下に出ると…
今度は自販機の前で、女性に声をかけられた。
鈴音の作詞家の相原だった。
彼女は麻也を見て大いに喜び、もし今、少しでも時間があったら、
B面の歌詞の第2稿を見てほしい、と言われた。
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