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第12章の26

また相原を見ると、彼女は親切そうに、 「あ…やっぱりアイドルは初めてでいらっしゃるから、いろいろと体験された方がいいかと思って… それに手直しは絶対に発生すると思いますし…」 と言い、そのスタジオの近所に、ランチも美味しいレストランがあるから招待するとも言われた。 が、手直しという言葉に、忙しい中仕方なく立ち会いを決めた麻也は 「いやあ、それは申し訳ないですから…立ち会いの方は何時からですか? 」 と尋ねると、午後の2時からだという。 「では、立ち会わせていただきます。よろしくお願いします。」 と頭を下げると、相原はなおも、 「じゃあ、そのレストランで待ち合わせにします? 」 午前中の会議を休んででもこの目の前の先輩とランチを過ごした方がいいのか、麻也は大いに悩んだ。 が、相原は張り切って、店の宣伝用のカードを取り出して場所を説明し始めた。 …それが終わると、麻也が気のなさそうなのをどうにかしようとしたのか、   相原はバッグに手帳をしまいながらさりげなく、 「そういえば、鈴音ちゃんの会社の坂口社長とは、おつきあいはされてるんですか?」 麻也は絶句した。

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