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第12章の31
「それにしても、麻也、ずいぶん無防備だったな。お前らしくないな。
諒の独占欲が強いのは俺も知ってるくらいなのに…
まあ、その女性たちが勝手にのぼせ上がったんだとは思うけどさ…」
「そうなんです…もう、事故としか…」
「に、してもさ、諒に言わせれば、のぼせあがらせるスキを与える麻也が悪い、
ってことになるわけよ。」
「はあ…」
「で、それがトリガーになって諒は飛び出したんだけど、その前に、取材先の店で、
2人の人間から、麻也の行動を言われてたらしいんだな。」
麻也はびくっ、として、社長の顏を見てしまった。
どう思われたか気になった。やはり社長も不審そうな顔をしたが、まあ、話を続けてくれた。
「…ティールームで、あの木内さんに会って…」
…行きつけのバー「プロスト」で、麻也を見かけたのだが、
カウンターで年配の男性といい感じで話をしていたので、
話しかけられなかった。よろしく伝えてほしい…と。
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