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第12章の41

ここはガツンと、と思ったらしい社長は、 「仮に木内さんが名指ししたのなら、本当に相手はソイツだったかもしれない、って俺も思うよ。 でも、名指ししてマンションうんぬん言ったのは、例のスカウトだろ? 絶対ウソだろ?  それとも麻也をここに呼び出して、本当に一緒にいた男性を問いただすか? 」 「やめて。」 「諒…」 諒は顏を上げるとどうにか、 「それだけは絶対にやめて。 あの人、どっか影があるじゃないですか。 ふとした時にすごく考え込んでたり…」 「ああ。それは俺も思う時はあるな。 でも…その…2人でイチャついてる時とかはさすがにないだろ? 」 すると諒は、無力さを感じているように首を横に振った。

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