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第12章の57

「あ…」 麻也と同じように力の入らない諒の体がベッドにくずおれたところで、 看護婦さんが入ってきた。 「だめですよ、おとなしくしてないと…」 そう言って諒の毛布を直してくれると、彼女は手早く点滴の用意を始めた。 注射の類いが苦手な二人は、針を刺される時、声をあげてしまうが… 看護婦さんが出ていき、また特別室に二人きりになると、 「麻也さん…あの声エロいよ…看護婦さん相手にやめてよぉ…」 「…出ちゃうんだもん…仕方ないじゃん…諒だって声出してたじゃん…」 「…麻也さん用と違うでしょうが…」 「…俺だって諒…」 と、それを聞いて、にやあ、っといやらしく笑う諒の顔を見て麻也は口をつぐんだ。 が、諒はそれを見て、 「ふっふっふ…うん。もっと…」 「…明日ぶっ殺してやる…」

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