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第12章の59

…夕食というので起こされると… 「あ、少し動けるようになった…」 「麻也さん、俺も。熱下がったのかな? 」 ベッドの上で上体を起こさせてもらったが… しかし、運ばれてきたのは、 お皿にのった、いかにもマズそうな、そして実際に美味しくない流動食… 仕事柄、出された食事に文句は言わない主義の2人も、一口食べると、 だるいのをいいことに押し付けあってしまった。 「諒、2人分食べたほうが元気が出るよ。」 「麻也さんこそ、おなかの子のために食べて♪ 」 「え? 誰の子? 」 諒が元気になったのが嬉しくて、からかいたくなったとはいえ、 何てことを、自分は… しかし、諒は間髪入れず、 「ワタシの子ですっ!! 身に覚え、ありまくりでしょっ!!…ゴホゴホ…」 「…はいっ…」 「ヘンなこと言ったから、後からお仕置きです! へへへっ…げほげほ…」 そして、諒お待ちかねの…いや、どうしても避けられないトイレタイム… 麻也より回復が早そうな諒は、カーテンを回して、例のびんで済ませたようだが… 麻也はだるすぎて… すると、よろよろしながらカーテンを開けた諒は嬉しそうに…

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