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第12章の62
そして、諒は麻也の毛布をめくり、
さらに白のシルクのパジャマの上をめくり上げようとする。
諒の、弱り気味とはいえいたずらっ子みたいな笑顔と、いつもと違う場所なのが、
何となくパジャマパーティーみたいで楽しい気もしたし、
まだだるいはだるいので、なすがままになろうと思った麻也だったが、ふと気づいて、
「諒、カーテン閉めて…」
「あー、はいはい、よっこいしょ…」
と、必要最小限だけカーテンは閉められ、パジャマのズボンとTバックを下げられ…
「うふっ、ブルーのヒョウ柄、白シルクに合うわねえ…
いやーん、お久しぶり~…」
「諒っ、どこに挨拶してるのっ!」
「見てたら形変わっちゃうかなぁ…」
「話違うじゃん! ぐふっ、ごほごほ…」
「ふふっ、おとなしくしなさい…」
…すると、面会謝絶のはずのドアの向こうから元気な男たちの声が聞こえ、
ノックの音が…諒の手も思わず止まる。
が、勝手にドアは開き、
「兄貴、調子どう? 」
「あれ、諒、いるの? 」
真樹と直人だった。
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