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第12章の76
…と、次に麻也が起きた時は…
「…ま、まぶしい…」
「麻也さん、薬のむために何か食べようよ。」
一足早く起きた諒はすでにカーテンを閉め、
部屋全体の蛍光灯もつけていてくれたのだ。
麻也はどうにか起き上がったが、しばしベッドの上で、ぼーっとしてしまった。
諒は満面の笑顔で抱きついてくると、
「髪がボサボサの麻也たんも可愛い…ぶちゅ♪
…で、何食う? 」
「…う~ん、見て考えるぅ…」
キッチンに移動して、麻也が選び出したのは、
「…やっぱ、ビーフストロガノフ弁当かな。」
すると、麻也はびっくりしながらも大いに喜び、
「えっ? 麻也さんそんなに回復してるの?
じゃあ俺、麻也たん食べる!」
と、背中から強く抱き締めてくる。
それを振りほどこうとしながら、
「もー、何言ってんだよ! それじゃあ薬のめないじゃん…」
「いいの! それでもいいの~」
…こんなことがのんびりできるのも今夜限り、ではあるのだけれど…
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