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第12章の96

…しかし、キスされながら、腿を撫でられながら… 自分の中に、諒の右の人差し指が侵入してきた時は、体が逃げた。 …が、次に襲ってきた快感に、諒の指の責めに、麻也は声を抑えることも、 自分自身が暴発に向かっていくことも止められず、諒の体にしがみついた… 「…あ…諒…あぁ…」 身をのけぞらせるのも恥ずかしい…でも… 「…ん…ん…ん…は…あぁ…」 のぼりつめ、すべてを解き放つと、麻也は全身の力が抜けたようになって、 ぐったりと体を投げ出してしまった。 それでも、諒に何かしてあげなければと、どうしてか落ち着き始めた諒の分身に手を伸ばした。 が、諒はその手を優しく握ってやめさせると、真剣な表情で首を横に振った。 そして、ベッドを降りると、いつものようにゆったりした部屋着のズボンだけをはいてベッドルームから出ていき、 蒸しタオルを持ってきて、いつも通り、麻也の体を丁寧にふいてくれた。 それからまた覆いかぶさってくると、麻也を抱き締めてくれたが… 諒もかなり疲れているのだろう。その腕の力は弱かった。 しかし、諒は、麻也の耳元で囁いてきた。 「…麻也さんは俺だけのものだよ…わかってる…? 」

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