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第12章100
「麻也さん…肌が溶け合わないのがもどかしいよ…」
諒は麻也を背から抱くと麻也のふわふわの漆黒の髪に切ない吐息をもらしながら、
両腕を回してくる。
「…諒…嬉しい…」
喜びに、肌まで粟立つのを麻也が感じていると、諒は意外にも不満そうな声で、
「麻也さんの中に入って、ひとつになる時は本当に嬉しいけど、
俺はもう、それ以上を求めちゃってるかもしれない。
麻也さんと溶け合ってひとつになりたい…
細胞壁なんてもの、いらないよ…」
(諒なら、えっちで細胞壁も壊しかねないかも…)
ちょっと麻也はおかしいような、怖いような気持ちで、諒の腕に手を置くと、
顔が見えないのをいいことに、照れを抑えることができたので、
「諒、俺も諒に負けないくらい、愛してるよ…」
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