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第13章の2
次の日の整体は…効いた…疲れがけっこう取れたかも…
まあ、男性の先生だというのに、隣の個室の諒に、にらみの効いた挨拶をされて気の毒だったが…
終わって、気が付いたら…眠っていた…暖かな間接照明の光の中で…ラベンダーの香りに包まれて…
なぜか、隣にもう一つ施術台がくっつけられていて、諒が眠っていたけれど…
先生が起こしに来てくれて、廊下に出ると、真樹も直人もすっきりした顔で出てきていた。
「やー、2週に一度でもありがたいよね…」
「…って、何で麻也さんの部屋から施術台が出てくんの…」
「また諒、何でここまで兄貴と一緒なの…?」
「…だってえ、麻也さんの担当の先生、いい男なんだもん…
気が気じゃなかったよ…」
しかし、麻也はそれには構わず、待っていたマネージャーの鈴木に目をやると、
「あ、諒、ごめん…」
麻也さん冷てえ! と、リズム隊や須藤に笑われ、諒はムッとして、
「また、あのアイドルの仕事っ?! 」
「うん、俺もつらいんだからあんまり言わないでよ…」
…と、バッグも忘れて歩き出した…
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