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第13章の7

まあ、あの時はMA-YAもハタチ頃と若かったが… 遊んだコの中には… (高校入ってすぐやめて、バイトしながらグルーピー生活に賭けてる子とかいたな…) 「…でも、もう、触りたくないわー…」 麻也は頭を抱え込んだ。 ハチミツのようにベタベタな諒の愛にどっぷり(練乳という言葉はあえて無視した)浸かって、 MA-YAの頃までのささくれだった心から解放された麻也には、もうそういうのは完全に忘れたい過去だった。 「…気持ちはわかりますけど、怪しいのはそれとなく排除しますから、握手と2ショット写真くらいはお願いします~…」 「…はあ…」 スタジオが近づいてくる。 当面の敵である高校生、あの困った坊主も思い出されて、胃が痛い。 せっかく整体でほぐれた体も心も一瞬でカンペキに固まる…

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