658 / 1053
第13章の7
まあ、あの時はMA-YAもハタチ頃と若かったが…
遊んだコの中には…
(高校入ってすぐやめて、バイトしながらグルーピー生活に賭けてる子とかいたな…)
「…でも、もう、触りたくないわー…」
麻也は頭を抱え込んだ。
ハチミツのようにベタベタな諒の愛にどっぷり(練乳という言葉はあえて無視した)浸かって、
MA-YAの頃までのささくれだった心から解放された麻也には、もうそういうのは完全に忘れたい過去だった。
「…気持ちはわかりますけど、怪しいのはそれとなく排除しますから、握手と2ショット写真くらいはお願いします~…」
「…はあ…」
スタジオが近づいてくる。
当面の敵である高校生、あの困った坊主も思い出されて、胃が痛い。
せっかく整体でほぐれた体も心も一瞬でカンペキに固まる…
ともだちにシェアしよう!