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第13章の18

 メークを落とす元気もなかったが、諒は須藤に差し出されたミネラルウォーターを飲んで、 何とか疲れを追い出そうとした。 「少し休んでからスタジオに向かいましょう。」 うなずくのがやっとだったが…  その時、ドアがノックされた。  須藤が出てみると、入ってきたのは、年上のナチュラルメークの女性… いつもは真っ赤なルージュの美人女優・関村響子だった… 一応先輩ということで、諒は元気を装って、笑顔で立ち上がって彼女を迎えた。 「諒くん、こっそり見てたわよ。すっごく良かった。」 「ありがとうございます…」 その時、タイミング悪く須藤の電話が鳴り、廊下に飛び出していったので、 マネージャーを連れていなかった響子と諒は2人きりになってしまった。 「…諒くん、実は大事なお話があるの。これから2人きりで話せないかしら…」 そう見上げる、いつもと違ってどこか少女のようなりりしさを漂わせた響子の瞳が、 諒は怖くなった…

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