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第13章の21
覚悟もできないうちに諒が見せられたのは、
スタジオの廊下らしい殺風景なところで、
麻也と、アイドルっぽい男の子が並んで話をしている横顔を、
後ろから撮ったものだった。
麻也は当惑気味といった感じで、男の子の方はすごく嬉しそうだった。
諒はちょっと拍子抜けしたが…でも、ほっとした。
「何ですか、これ…? 」
「あの、ベルティーンの一部の売れっ子だけが持ってるのよ。
<アタシの友達の冬弥くんは間違いなくディスグラの麻也さんと仲良し>
って。だから、これからは自分も楽屋に入れるし、お食事にも行けるって…」
「でも、何でこの写真を響子さんが…」
「冬弥くんのお父さんとドラマで共演した時に、
私を慕ってくれた新人女優が持ってたの。」
「はあ? 」
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