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第13章の37
「えっ…? 」
諒はよっぽど、すれ違いがひどくなるだろうと麻也を押しとどめたかったが、
みんなの前ではそうもいかず…
「ソファ生活、やっぱ厳しいじゃん。俺より、諒の方が心配だったし。」
そう麻也は言うと、須藤に、
「それじゃあよろしくお願いします。社長にもよろしく伝えてください。」
と、諒のとまどいをよそに、話をまとめてしまった。
「ちょっと、麻也さん…」
「もう、諒ったら…続きは後でね。」
諒の口を封じるように、麻也ははにかんだ笑顔で言う。
が、その笑顔が不自然に諒の目には映った。
周りはいつも通り、<恋人同士の2人>を微笑ましく見守ってくれているといったムードだが、
今日の諒には全く嬉しくは思えない。
それどころか、さっきの麻也の態度も、いくら時間がないとはいえ、おかしく思えた。
その一方で、麻也はこの時間の現場では珍しく、いきいきしたムードになったので、
諒は仕方なく、またブースに入り、マイクの前に立った。
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