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第13章の47

諒は言わずにはいられなかった。 「さっきだってシャワー浴びないのは<疲れてるから>ってひとこと言えばいいだけじゃん。 でも麻也さんはそんな自分が、仕事中に弱ってる自分が許せなくて、俺に知られるのも許せなくて。 それも、心配させたくないからじゃなくて、俺に弱味を見せたくないからでしょ。」 「諒…そんなんじゃないよ…」 「いーや、察しろ王子をずっと見てきたからわかりますーだ! 麻也さん、俺は麻也さんにとってほんとは何なわけ? 弱味を見せられない敵だとでもいうわけ? 」 「諒、そんな…違うよ。だったら一緒に暮らさないよ。」 「だったら、今回の正解は何? さすがの俺もわかんないから教えてよ。」 「…」 「まあ、俺と暮らせば何かと便利だしね…」 「だからそういうんじゃないよ…」 「どうでしょうねえ…? 」 オトコの肌が恋しかっただけじゃ…と口から飛び出しそうになったのは慌てて止めた。 それでも諒の腹の虫は収まらない。 でも…

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