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第13章の78

しかし次の瞬間、諒はヘコむ。が、次にはなぜか強気に 「自慢じゃないけど、今回はね、麻也さん大いにヘンなんだよっ! 」 これにはさすがの直人もびっくりして、 「えっ? 例えば? 」 と、いざ言われると、諒はまた乙女な理由であることに気づき、口ごもってしまう。 「い、いやあ、外で指輪はずしてるし…香水が…」 それには直人も少し驚いたようだったが、 「いつも言うけど、俺の目からも、ほんとに2人は似合いのカップルなんだよ。 特に諒に言いたいのは、麻也さんの恋人としての自分に早く自信持ってよ、ってこと。 麻也さん、お前といるとほんとすごい幸せそうだし。 だからその指輪とか香水とかは絶対何かの間違いだから、直接麻也さんにぶつかってみろよ。 もし何だったら、今日のお礼に、俺が訊いてもいいよ。」 …それでも諒は素直には頼めない。 (…俺たち、ワケありカップルだし…)

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