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第13章の86
いや、何よりこの忙しい時期に、仕事にも差し障るくらいの浮気を、麻也がするだろうか?
まあ、自分たちくらいの若い男のレンアイにおける分別なんて本当にあてにならないものだけど…
麻也を見下ろすようにして立ち尽くす諒の考えはさっぱりまとまらなかったが…
取りあえず麻也の横に、無難に、お揃いの白のシルクのパジャマをそっと置いた。
すると、それを無視して麻也は毛布にもぐり込んでしまい、
パジャマはじゅうたんの上に落ちてしまった。
壁の方を向いてしまった麻也の背中に諒は、
「あったかいパジャマの方がいいの? 」
「…」
諒は仕方なく、また毛布の上に青のネルのパジャマを置くと、
お揃いのピンクのパジャマを持って、寝室を出てしまった。
諒には更にがっかりすることがあった。
(…今年は最高にフンパツしてプレゼント用意したのに…)
麻也の誕生日、11月20日まであと3日なのに…
(何が、さそり座とかに座は相性バッチリだよ…俺今度は魚座にしよう…)
…って、今度なんて考えたくない!
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