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第14章の2

 そしてみんな揃うと、スタッフも含めた全員が、 <ハッピーバースデー>を歌い始め… 鈴木がチョコクリームのバースデーケーキを持ってきて、麻也の前に置いてくれた。 …そういえば今日は11月の20日…誕生日なのも忘れていた… 麻也は思い切り息を吸って、ローソクの火を吹き消した。 残念ながら一回では消えなかったが… 「麻也さん、お誕生日おめでとう! 」 「…忙しいのに、みんなどうもありがとう! 」 サプライズに照れながら、どうにか麻也が礼を言うと、 いつしか諒はいつものジーンズ姿なのに、大きな真紅のベルベットリボンのカチューシャをつけて、 「プレゼントはア・タ・シ♪ 」 などと言ってみんなを笑わせる。 と、レコーディングスタッフから、<キッス、キッス、キッス…!>とコールがかかり、 麻也は瞳で<えっ、やるの? >と尋ねると、 諒は答えもせずためらいもなく、座っている麻也を抱きしめてきて頬にキス… …からの~唇にぶっちゅキス…そして舌をからめてディープ… 悲しいかな麻也の唇も舌も自然にそれに応えてしまった… …ひと心地ついて諒が離れると、麻也は喜びを噛みしめてしまっていた (でも嬉しい…諒とキスなんて久しぶり…)

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