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第14章の4の2

麻也はここぞとばかり、 「諒はリボンなんかなくても可愛いよ…」 と、諒を見つめた。 すると、諒はに久しぶりに本気で照れたようだったので、 さらに追い打ちをかけて、王子ムードを醸し出し、 「諒子、シャワー浴びてきなよ…」 と、言ってみた。 すると長身の諒子は、乙女らしく胸の前で手を組み、うっとりと、 「はい、王子さま。マッハで浴びてきます♪ 」 と、バスルームに走って行った…  麻也がばたばたと明日の準備をしているうちに…  諒は本当に全速力でバスルームから出てきて…廊下でぶつかりそうになった。  白のバスローブに、金髪のオールバックに男らしい表情が色っぽくて、麻也は胸がキュンとした…  が… (今夜これからどうするんだろう、俺たち…) 麻也がつらい気持ちでいると、それに気づいたように、諒子ちゃんを忘れていたらしい諒は、 「あ、麻也さん、ちょっと待っててね…」    

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