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第15章の6
麻也はまた例のごとく、真樹の意見も聞かせてもらいながら、撮影用のシャツを選び始めたが…
内心気が気ではなかった。
(絶対、俺がらみだよな…でも、あんなすごい人と俺と何の接点があるだろう…)
真樹がこっそり目くばせしてくる。気持ちはわかるけど、集中しろよ、というように。
結局、全員思うように時間内に決められず、また年明けに再度打ち合わせの後で衣装は決めることになってしまった。
その後は全員別々の仕事で…麻也はいやな出稼ぎ先だ。
そして、そこでの2つの会議の間に、諒は…社長と須藤に爆弾発言をするのだろう…
そんなことを移動中の車の中で考えていると、あまりに心配そうな鈴木のまなざしに気づき、
すまないとも思ったが、嬉しくもあった。
ほっとした。
それで、心配をかけまいと、明るい話を振った。
「…やー、鈴木さん、山口さんと久保田くんをナンパしてきて~…」
すると鈴木はびっくりして、
「え? ナンパ? いやあ、諒さんに殺されますよ…」
「やだなあ、そういう意味じゃなくて…この4人だけで忘年会がしたいってこと…」
「あーびっくりした…わかりました。声かけておきますね…」
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