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第15章の7

麻也が暗い気持ちで、山口と久保田と席についていた会議は、 スナイカーズの方針変更とスタジオミュージシャンの起用についての最終報告だった。 今頃社長たちと話しているであろう諒のことが気になってしかたがないので、麻也は半分はうわの空だったが…  会議の内容は深刻なわりには、プロジェクトが縮小されるので、今回が最後だという…  最終報告は、これまで麻也が諒を怒らせながらも参加してきた打ち合わせや会議で検討してきたことの決定事項だった。 <久保田以外のメンバーの演奏が向上しないので、レコーディングは全パート共、 経験豊かなスタジオミュージシャンを起用してレコーディング時間の短縮をはかる>  <インストアライブなどではメンバー本人たちが演奏>  <テレビの出演は無し。(プロモーションビデオのみ放送)(ラジオには出演予定)>  <音楽雑誌での宣伝は無し>  <ボーカルの冬弥のみ、『ベルティーン』誌において、 プロデューサー・遠藤麻也氏(ディスティニー・アンダーグラウンド)と対談を行う。 テーマは「読者モデルとバンドの両立の難しさ」> …などなど…  …そして、このスナイカーズはデビューシングルとアルバム1枚で解散。 冬弥はソロのボーカリストとして将来的にはやっていくかもしれない、という。  いろいろと相談してきた久保田ほどではないだろうが、麻也も相当に複雑な気持ちだった…

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