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第一章 † ②へっぽこ刑事カルヴィンがゆく!
姉の目撃情報も犯人の手がかりすらもなく、捜査は難航を窮めた。そして次の犠牲者もないことから、事件はついに迷宮入りを果たしてしまったのだ。
姉の死にショックを受けたカルヴィンは白骨化の謎を追うべく警察に入ると、密かに探索を進めてきた。
そして現在、姉と同じような事件が再び起きていた。
現実では到底起こり得ないこれらの事件には得体の知れない何か、悪魔のような存在が関わっているのかもしれない。
この土地の人間の殆どがキリストを支持している。サタンを『人格性がある超自然的存在』だと信じ、恐れていた。おかげで警察はなかなか本腰を入れない。
しかし、世間はこの事件に不安を抱き、ゴシップ誌で取り上げられるほど騒いでいる。
こうして警察は渋々、特別捜査部を立ち上げたのだった。
とはいうものの、彼らに事件を解決する気はない。あくまで世論から批判の目を向けられないよう、動いたまでのこと。だからまだ警察に就任して日の浅い、若き巡査のカルヴィンをこの事件に任命した。
誰も動かないのなら自分が事件を解決する。
カルヴィンは持ち前の正義感で立ち上がったのだった。
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