5 / 30
第5話
「あっ、この前は本当にありがと!まさか鈴木から連絡貰うとは…俺から入れるつもりだったんだけどなぁ。」
本当に迷惑をかけてしまったな…。物凄いこの人には感謝してる!同じ大学だし、こんな優しいやつと仲良くなれたら嬉しいな…そんな事を考えていたら
「俺は鈴木(スズキ)瑠輝(ルキ)。あの時自己紹介してなかったよね?ごめん。そういえばしてなかったなーって。」
「あ!俺は渡辺(ワタナベ)亜樹(アキ)!」
そして俺はハンバーグ…鈴木さんはパスタ…。
「うまぁーっ!あっ、お、おいひい…」
「ふっ。…クスクス」
クソォー!!つい、いつもみたいに下品に喋ってしまった…。鈴木みたいに柔らかい雰囲気で喋るのが難しいな。
「鈴木、あのさぁ…」
「ん?何?」
「あ、いや、その…俺普通に喋ると大体の人に悪印象でさ。例えば『ムードがない』『せわしない』『下品』『アホ』的な事を必ず言われるから…」
「ふふっ…大丈夫、気にしないで。ふーん…ムードが無いか…そーゆー場面になった時の照れ隠し……とか?」
一瞬びっくりした。真剣な顔で、しかも言い当てられたような気がして…。でもすぐに、
「…アホ…っ…せわしない…って、まぁ…ふふっ。元気で楽しくっていい事なのにね?」
あれ?そこの『下品』にはスルーか。てか、笑いすぎ!
「いや、笑ってるじゃん!ばっ、馬鹿にしてるだろ!」
もう思い切って普通に喋ってやる!
「…可愛いね」
「ふぇっ?」
ふと可愛いねと言われて変な声出た!恥ずかしい!
「あっ、や、なんとなくだよ…ごめんね、男なのに可愛いとか言われるの、俺も嫌だと思う、ごめんね?」
ちょっと焦ったようだったけどすぐに笑顔に戻っている。それにしても眩しい笑顔ですこと…。
ともだちにシェアしよう!