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第16話
「そこら辺に座ってて!今日は俺が作んぞ!よっし、」
「う、うん。じゃあ俺は…なにか手伝う?」
鈴木よ……座れと言っても手伝うとは…言葉一つ一つが本当に優しいな、むかつく〜。でも今日は俺が鈴木をを慰めるんだ!
俺は簡単にしか作れないけど、頑張って酢豚を作った。味見したけど、まぁ普通に悪くもなく良くもなく…きっと大丈夫!
「出来たあぁぁ〜!さあっ食べて!いやぁー、鈴木みたいにさ、女が寄ってくるイケメンでも恋愛で悩むことがあんだね!なぁ、なぁ、今は居ないの?好きなやつとか。」
「………誰よりも悩ん出る気がするけどな。それに告白されて付き合ったとしても、俺の性格の表しか見てくれてなくて、本当の俺を見せた途端にみんなが言うんだよ。『なんか違う』ってさ。今好きな人は居るけど…これもまた普通の恋愛とは違ってさ…。」
苦しそうに…笑ってそう言う。別れる度に『なんか違う』って。何度言われたんだろう?…モテるし結構言われてきたのかな?もう付き合うのが怖くなるよな。
俺がもしその立場なら…本当の自分が出せないって辛いよな…。常に周りの表情を伺いながら、相手の理想の通りになんて……うん、無理。
あ、気になってることがあるんだった。
「なぁ、なぁ、俺のどこに似てんだ?その…元カノ!こんな俺なんかに似てる元カノさんも辛いよな?……あ、いや、そのっ、元カノのこと悪く言ってるわけじゃなくてさ。」
「んー。なんか華奢な感じとか…この髪の毛の触った感じとか?目とか…色々?」
そう言いながら俺の髪の毛を触っている。
「あー。だからこの前髪の毛触ってキス…あっ…ちがっ!ごめ…」
俺は一気に血の気が引いた。掘り返してはいけないやつ…やばいっ!すまん鈴木!!
「………。」
あ、やばいこれはオコですよね…
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