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第21話

「亜樹ちゃん?」 「………ふんっ。」 俺はもう怒ているぞ!!! 「亜〜樹〜ちゃん?ねぇ、ごめんね。」 ちゃん!?亜樹ちゃんてなんだよ!むかつく!そんな悲しい顔で『ごめんね。』と言われたって!鈴木は少しでもいいから反省をするべきだ! 「お前最悪!あんな恥ずかしい思いをしたのは生まれて初めてだ!反省しろよ!」 「キス迫った時の寸止めなんて。あんな可愛い顔恥ずかしくないよー?もっと恥ずかしいことするのに。」 「ぶほっ!っげほげほげほ」 こっ、こいつ本当に/////!!!口が乾いてお茶を飲んだらそれごと吹き出してしまった…。 「ねぇ…亜樹?」 ふと真剣な表情で、鈴木はそっぽを向いて俺を呼んだ。 「もしかして俺の下の名前分かんない?忘れちゃった…とか?」 は?こいつ何言ってんの?忘れるわけないじゃん。覚えてないと俺が言えば、すぐに泣きそうな顔をしている。流石にここは… 「る、瑠輝だろ!どうしたんだよ、覚えてないと思って不安だったのか?」 そういえば『瑠輝』って名前呼んだの初めてだ。慣れないからちょっと緊張したけど、どうだ!覚えていたんだぞ!嬉しいか? 俺はドヤ顔で目の前の鈴木を見た……のだが、何故か企んでいた事が上手くいったような、しめしめと言った表情でこちらを見ている。 「そう、とても不安だった。だから名前で呼んでくれて…俺はめっちゃ嬉しい。」 ドキッ こいつ…普通に嬉しがっていてなんだよ!可愛いとか思ってしまうだろ!そしてこっちまで嬉しいじゃんか! 「だから、」 「ん?なに?」 「俺は亜樹って呼んでるんだし、瑠輝って呼んでよ。読んでくれたら…俺、めっちゃ嬉しい!」 「…え、な、名前!?」

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