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第6話

それから僕の日々は変わってしまったのだ。 オーウェン様に口付けをされた事が学校中の噂になり生徒や教師からまでも冷たい態度を取られ親友にまで避けられるようになった。 アドルフ・・・。 僕は楽しそうに他の男子生徒と休み時間に話すアドルフを見つめながら涙を堪えていつもの様に窓の外を眺めてアドルフを見ないようにした。 生まれた時から隣同士で兄弟みたいに育ったアドルフは大切な幼馴染で親友だと思っているのは僕だけなのかアドルフ。 『アラン!気にすんなよ。周りに言わせておけばいいんだよ。』 そうだなアドルフ。 きっといつもの君ならそう言って僕を励まし勇気付けてくれていた。 アドルフはオーウェン様を尊敬していつかはオーウェン様とお知り合いになりたいと言っていた。 噂が広がりあの日の事をアドルフから聞かれたので僕は正直に話をしたんだけれどアドルフから笑顔が消えて何も言わずに僕の前から立ち去った。 何人もあの場に居合わせて見ていたんだキスをしてないなんて言えないよ。 落ちこぼれな僕がオーウェン様とキスをした事が許せなかったのだろうか? それとも同性同士で身分が違うから? オーウェン様は公爵家に生まれて僕は伯爵家に生まれたから? 同性の恋愛は認められているがまだ受け入れられるのに苦労する部分もあるし相手の方の身分も高ければ受け入れられない事もある。 公爵家は最上階級で伯爵家は三階級で身分が違いすぎる。 アドルフの楽しそうに話して笑う声が聞こえる度に僕の胸はズキンズキンと痛みを感じた。 君はもうそう思っていないかもしれないでも僕の大切な幼馴染で親友だからねアドルフ。

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