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第10話
僕が学校に行きたくないと言っても許されるわけでもなくて家族からも冷たい態度をとられてしまった。
もう僕を励ましてくれる人は誰もいない。
ザバァ〜っっ!!
校舎の下を歩いていると頭の上から水を掛けられバケツが目の前に落ちて来たかと思うとクスクス笑う声が聞こえてくる。
「またか・・・・・。」
アルバートに注意されてからアドルフは攻撃魔法を使わなくなったが嫌がらせは続いているのだ。
「流石にそれはヤバくないか?アドルフ。」
「大丈夫だよ。魔法で避ければ平気だってそれに避けれなかったら俺が飛ばすからヤろうぜ!」
わざと僕に聞こえるように二階の窓から話しているんだと思うけれど今度は何を落として来るんだろう?
靴、教科書、体操着袋それともボールとか黒板消し?
「せぇ〜のっ!」
あっ、何かを落とした。
上を見たりしないよ相手にするのも面倒だそれに当たっても怪我をする物を落とすわけないと勝手に思って僕は上を見なかった。
「アラン!!」
声と同時に僕は背後から突き飛ばされて地面にうつ伏せに倒れてしまいそれと同時に女子生徒の悲鳴が聞こえて来たのだ。
慌てて起き上がり僕が突き飛ばされる前に立っていた場所を見るとそこは血が飛び散って人が倒れていた。
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