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第12話
手のひらに乗せたペンダントが輝き始めると僕の体の中から力が湧き上がる感じがした。
ゆっくりとアルバートに近付いて側に座ると僕はアルバートの胸にペンダントを置いて上から手をかざした。
暖かく心地よい流れが僕の体を駆け巡りアルバートの体に入り込んで行くのが感じ取れる。
「アラン!何をしてるんだ。ツウッ!!」
オーウェン様が僕の行動を止めようと肩に手をかけるとバチっと電気に触れたみたいに触れた手を軽く弾き飛ばしたのだ。
「まさか、アランは・・・そうかだから攻撃魔法がコントロール出来なかったんだ。」
周りがザワザワしているけれど僕が攻撃魔法がコントロール出来ないとか今はどうでもいいからアルバートを助けたい。
どうかもう一度目を開けてアルバート!!!
一生懸命に魔力を注いだけれどアルバートの目は開く事は無くて僕も限界に近づいていた。
どうして目を開けてくれないの?
僕の身代わりになって大怪我をしてしまったアルバートを助けたいのに僕には無理なの?
僕の魔力が低いからアルバートの怪我を治せないんだ。
ごめんなさいアルバート。
僕の目には涙が溜まり今にも零れ落ちそうになっていたが泣くのはアルバートが目を覚ましてからだ。
もっと魔力を注ぎ込まなきゃ!
でも僕は限界に近づいていたのか周りの視界がグニャッと歪んで見えてそれから薄暗くなった。
「アルバート・・・目を開けて・・・・・。」
好き・・・大好きだよアルバート。
そこから僕の意識は途絶えてしまった。
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