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第14話

「お願いだから逃げないでくれアラン。アランはオーウェンを好きだと思っていたからあの時のアランの気持ちが嬉しくて離したくないアラン。好きだ。」 アルバートが僕を力強く抱きしめる腕は好きだと伝わってくる。 僕もアルバートが好きだ。 理由なんて分からないけれど僕の心も身体もアルバートを求めているのが分かる。 落ちこぼれな僕をアルバートは本当に好きなの? 僕はまだ夢を見ているのかな? 「アランを抱きたい。」 「あの・・・もう抱いてますよ。」 「いやっ・・・そうじゃなくてアランと1つになりたいんだ。」 恥ずかしくてアルバートの胸に埋めていた顔をゆっくりと上げると真剣な眼差しで僕を見るアルバートの顔が見えた。 僕と1つに? 凄く真剣だしなんだか断れないアルバートの言っている事が理解出来ないけど僕はアルバートが1つになりたいと言うなら良いかなと思いコクリと頷いた。 「すげぇ〜嬉しいよ。アラン。」 あっ、凄く笑ってる。 初めて見るアルバートの笑顔に僕もつられて笑ってしまう。 不思議だね。 アルバートと居るとドキドキとかもするけど温かな気持ちになるんだ。 これが本当に好きって事なのかな? それともアルバートが言う1つになると言う事なんだろうか?

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