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第16話

紅牙はふっと笑い何かを悟ったように彼等に近づく 天理は警戒するように凛を抱く腕に力を入れる 「安心しろ悪いようにはしない」 そう言うと凛の心臓部に手を伸ばしそっと触れると そこからぽうっと光が現れる 「何を____」 それを見た天理は何かに気付いたがまさかと疑問を浮かべる いや、そのまさかだ 紅牙は自らの命を凛に与えようとしているのだ そうなれば紅牙の命は消える 何故そのようなことを____? そう、これは最後の足掻き 天理の心に生涯残るであろう紅牙の存在 これで天理は紅牙を無視できない 俺を刻み付けてやる そして紅牙の身体だ光に包まれ次の瞬間パサッと彼の身体が消滅し 服だけが残った これでいい これでいいのだ……… 見てくれないのであれば否が応でも見るように 仕向ければいい 大天狗、天理………    愛している_______

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