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第4話
あの紅い月から数日が経ち今日は新月だ
俺と同じ名前を持つその月の日は嫌いじゃない
月の光が届かない真っ暗な空
何も考えずにただ闇にのまれていればいい
自分の姿さえあまり見えないけどそれが心地よかった
膝を抱いたまま眠る
横になるのは稀だ
ふと真っ暗なはずの空から一筋の光が射し込む
不思議に思い首を傾げる
瞬きをしたその刹那。
俺を何かが包み込んだ
お前の願いを叶えよう
これは夢なんだ…何て都合のいい夢…
目の前には漆黒の羽のある禍々しい空気を纏った背の高い男が立っていた
朔。共に行こう
意識を手放した。あぁ…夢から覚めるんだ…強い力に引きずられるような感覚
目を開けるとそこには見たこともない美しい景色が広がっていた
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