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第7話
ここまで来る間に数名の者とすれ違ったがみな俺の知っている姿形ではなくイザヤさんのように羽がある者もいれば頭に角を生やしたものもいる。
顔が獣な者もいれば顔は人だが獣の耳や尻尾がはえているものもいた
「怖いか?」
「いいえ。とても不思議ででも怖さはないです」
そっとベットに下ろされ押し倒される
目を固く閉じるとイザヤは離れていった
「今日は何もしない。疲れただろう?ゆっくり休め」
その言葉を聞いた途端すっと意識を手放した
「おやすみ。朔」
起きたとき自分が横になっていることに気づき驚いた。
隣には温もりがある。手を伸ばせばそこにはイザヤが眠っていた
「おはよう。起きたか?寝坊助め」
「え?」
眠っていると思っていたが起きていたようだ
「ほら。窓の外を見てみろ」
手を引かれ窓を開ける。眩しさに目を細める
「もう太陽が真上だ」
「太陽?」
「そうかお前のいたところからは見ることは叶わないか。太陽があるから生命が営まれているんだ。どんな世界でもな」
「そうなんだ…」
「体は辛くないか?」
「はい」
「では街へ行こうか」
「街?」
「あぁ。多くの露店が並び色々な種族のものがいるから面白いぞ」
「行きたい」
「では準備して出掛けよう。お前の服はそこにある」
初めて見る種類の装束に戸惑う。焦っているとイザヤが笑いながら直してくれた
「うん。よく似合う。じゃあ出掛けようか」
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