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城之内蓮は優しい奴?
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「は?」
俺の願いを聞いた城之内は目を丸くして驚いているようだった。え、俺そんなに変なお願いしたかな?
「あ、いやだから…明日放課後予定ある?ない?」
ちょっと食い気味かな〜?とは思いつつも俺はこいつにしか頼めない事だからと、思いきって聞いてみる。
「…ない、けど?」
「はっ!ななな、それじゃあさ、俺に勉強教えて欲しい!お願いっ!お願いっ!」
俺はめっちゃ目をぎゅっと瞑って、顔の前に両手をパーンッ!と合わせた。
「なんで俺なの?別に教えてもいいけど…ほら、仲の良い東雲さんとかにお願いすれば……彼、頭良いんでしょ?」
や、頭良いけどさ。それは認めるけどさ。
「あいつ、面倒だからって教えてくれないんだよ!最近は授業中寝てるからあんま分かんねぇしって言われて断られてたんだよね。俺、他にこんな事頼める奴居なくて…」
「あ、なるほど。だから俺ね!____…なんだ、消去法か。」
ん?最後声小さくて聞こえなかった。
「ん?なにー?」
「え?あ、いや。何でもないよ?明日…どこでやる?学校はちょっと…。」
あ、そうだよな。学校のクラスとか図書室とか考えたけど…んー。こいつの心配事は女子かな。ここでは絶対どこに居ても女子が寄ってくるよな。
そうだなぁ…どこにしよっか。
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