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ずっと見てた
耳を疑った。
「おれは18だった。3列目の一番後ろだよ、離れたな…」
ま、まじか…。まじかっ!?嘘だろ!?こいつが居ないと俺は誰に分からんところを聞けばいいんだよ!
あれ?あっ!まて、まだ望みがある!亜輝斗が居る!
「めっちゃ遠いじゃん!待って?亜輝斗にも聞いてくるっ!」
「あー、うん。」
俺は一瞬表情が曇る城之内に気付く事もなく、亜輝斗の所へ。
「なぁっ!亜輝斗!亜輝斗!お前何番?」
机に勢いよく手を付き、バンッと音をならして俺は答えを待った…。
「あー、最悪なんだよ…7番。一番前。」
「…っ!?」
7番って1番の隣じゃないかっ!かっ、神様ァ…俺の勉強に励む姿にぐっときたんですね!?だから俺に少しでも優しくしてくださったんですね!?アーメンっ!
俺は亜輝斗の手を取り「やったー!」とめちゃくちゃ喜んだ!とても嬉しかった!だが亜輝斗は…
「まぁ、まぁ、手を離せって。なんかさっきから凄い視線が刺さって痛いんだわ。」
と言った。あ、そうだな、一応授業中。
「ごめん!そうだよな、先生に怒られる前に自分の席戻るわ!」
「は?あ、いやそーゆー意味じゃっ___って、はぁ。本当に鈍感。」
何かに気付いている様だが、『あえて何も言わないでおこうかな』とまた、亜輝斗にも亜輝斗の悩みがあるのだった。
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