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第4話

「大丈夫かよ?世話のかかる」 僕はヒョイと抱え上げられてベッドに連れて行かれた。 「あの……僕の事怖くないんですか?」 至って普通に接する彼が不思議過ぎて聞いてみる。 「えっ?こんなドジっ子のどこが怖いわけ?で、お前、本当は何?」 「何って?死神ですけど?見て分かりません?ほら!」 僕はマントを翻して鎌を探す。 鎌は倒れた時にポッキリと折れて落ちているのが見えた。 「あああ!!!僕の!僕の鎌がああ!!!怒られる!先輩に怒られるうう」 慌てて鎌の元に走り寄ったが倒れている椅子に引っかかり見事に転ぶ。 「痛い!!」 「あーあー、もう!お前は落ち着きがないよな?そんなんで死神とか言われて信用すると思ってんの?」 男性が転んだ僕の側に。 「……つーか、お前、顔可愛いからひょっとして女の子かと思ってたけど男の子なんだな……」 男性が僕の股間辺りを見ている……見られて気付いた。 僕ノーパンだったあ!! マントの下は服着ているのだけれど、女の子みたいなワンピースで色は黒。丈は膝上なんだけど、いつもは動きやすいズボンとか穿いてるんだけど、今朝……先輩のご飯作るの失敗してお仕置きだって言ってパンツ穿かせて貰えなかったんだ。 一応、膝上の靴下履いて黒いロングブーツ履いてるから全身黒ずくめなのだけど、転んだ僕はおちんちん丸出しだった。 慌ててマントで隠した。 「何で下着穿いてねーんだよ?」 「こ、これは……先輩のお、お仕置きで」 「は?お仕置き?えらいエッチなお仕置きなんだな……先輩って奴とお前って恋人同士なのか?」 「ち、違います!先輩は先輩です」 僕は否定した。 「先輩に何やらされてんだよ?虐めか?」 「ち、違います!先輩は優しいんです!ただ、僕がちゃんと出来ないからそれで」 「何庇ってんだよ……お前、騙されてんじゃないのか?大丈夫かよ?」 男性は僕の側にきて頭を撫でてくれた。 ほわわ!!頭撫で撫でとか先輩以外にされるの初めてだあ!この人優しい。 「お前、名前なんて言うの?」 「えっ?あ、あの、お兄さんこそ名前教えて下さい」 「何でそんなに名前聞きたいんだよ?」 「優しいから」 「は?」 男性は僕の言葉でまた可愛く笑った。

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