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第23話

「友悟……」  秋斗の掠れた声がとても色っぽく、その手はゆっくりと友悟の胸をまさぐっていた。 「やっ……あ……、秋斗っ……」  さっき増月に触られたときは、ただただ嫌悪感しか覚えなかったのに、今、秋斗の細くしなやかな指で、やさしく胸を撫でられて、体の奥深くから初めて知る類の快感がじわじわと湧き上がってくる。  友悟は、秋斗の手首をつかんでやめさせようとしたが、手に力がまったく入ってくれない。 「あっ……んっ……ん……」  唇から自分のものとは思えない、甘くねだるような声が漏れる。  恥ずかしくてたまらなかったが、抑えようとすればするほど、感じ入った声が漏れてしまうのだ。  中指と人差し指で小さな乳首を挟むようにして、撫でる行為を繰り返す彼の手が気持ちよくて、友悟の頭がのけ反る。  秋斗は友悟の両方の乳首をさんざんいじってから、その手をそのままゆっくり下へと移動させていく。 「友悟……友……」  色っぽく掠れた秋斗の声が名前を呼び、のけ反った喉元へ唇を押し当てると、思い切り吸い上げた。 「あっ……」  甘い痛みが走る。  そして、友悟の腰のあたりを這いまわっていた秋斗の手が器用にベルトを外し、ズボンのジッパーを降ろした。 「秋斗っ……? やだっ……」  手はするりと下着の中へ入り込み、友悟の敏感なそれをやさしく握る。  友悟のパニックは頂点に達し、懸命に秋斗の手をとめようとした。  だが、秋斗は自分の手首から友悟の手を引きはがすと、チュッと音を立て手の甲へキスをし、シーツへと押し付けた。……右手では友悟のそれを擦り続けながら。

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