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夏休み 14

夜遅くまでゲームをやっていて、疲れたので休憩した。喉が渇いたので1階にとりに行こうと思って瑞斗が廊下を歩いていると、広瀬の部屋のドアが半分あいていて灯りがもれていた。 中をちらっとみると、シャツが1枚おちている。さっきまで広瀬がきていた服だ。広瀬はいない。 窓が開いていて熱風のような暑さが入り込んできている。窓をしめようと部屋に入った。 窓際に行ったら、熱っぽい声が聞こえてきた。隣の寝室の窓も開いているのだ。 瑞斗は身体をこわばらせた。 東城が何かを言っている。低い声で聞き取りにくい。 「あっ、」と広瀬が小さく声をたてたのは聞こえた。「東城さん、そこは、だめって、ああっ、」 明らかに普通の会話ではなかった。 エッチしてるんだ、と瑞斗は思った。あの二人、寝室で抱き合ってる。広瀬の喘ぐような声を聞いただけで体温があがった。 「ここ?」と東城の声がする。「ジェルいれるからちょっとまって」 「だから、だめですって」広瀬の声が途切れる。「あ、冷たい」 「このジェル、今日は普通のタイプ。暑いからホットジェル使うと余計暑くなりそうだろ」そう話をされると、くちゅっという淫靡な音まではっきり聞こえてくるような気がした。「お前、ここ好きだから」 「んー」と広瀬が上ずった声を伸ばす。 「俺の指をきゅってしてきてる。自分でわかる?」 「しりません、そんな、」 広瀬の声が途切れ途切れになっている。瑞斗の頭の中で、以前のキスをしていた二人を思い出す。あの時広瀬は惚けた顔をしていた。今もそうだろう。 「姿勢かえるな」と東城が優しい声をしている。「こっちむいて」 かすかに、水音がし、一緒にシュルシュルというシーツが動く音がする。 「目、あけて」と東城が頼んでいる。甘い声だ。「こっち見て」 ちゅっという音がした。キスをしているのだ。何度も繰り返しているようだ。キスしては離れ、またキスしては離れている。その間、東城の手がどこをにいるのかはわからない。時々広瀬が、そこはだめですとか言っている。 だが、途中から広瀬の声も甘いものに変わる。拒否の言葉は減り、あえぎやこっちをして、というねだる声になっている。瑞斗の耳から火がでそうなくらいのいやらしい声だ。 「東城さん、うっ、右だけじゃなくって、左もして」 「ん?こっちの乳首?」 「うん、そうです。いや、つままないで」 「どうして欲しい?」 「優しくして、舐めて。ん、ん、もうちょっと強くして。あ、」 東城が彼の乳首を舐めているのだろう。切ない声が聞こえてくる。 耳をすませると水音がまたなんどか聞こえるような気がする。東城の指使いを、広瀬が感じている肢体を想像した。 この前、エロサイトでみた。男同士だと、あんなところにあれをいれるんだ。東城が広瀬の尻に指をはわせて、ジェルをいれているんだ。想像の中で、東城の指が中をいじっている音が大きくなる。

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