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戸惑いと期待。
「君っていう子は……もう我慢はできないよ」
「おねがっ、愛しているんだ、ヴィンセント。だから……もし、僕を好きなら、愛してくれているのなら、我慢しないで。強く僕を抱いて……」
セシルが言うが早いか、カールトン卿は馬乗りになっている華奢な腰を持ち上げた。セシルの視界が反転する。彼はセシルをベッドに押し倒し、セシルの願望通りに誘導した。深く、浅く……彼の雄がセシルを穿つ。その度に、セシルの腰が浮き沈みを繰り返した。
聞こえるのはセシルの嬌声と、彼の雄々しく唸る声。ベッドのスプリングが軋みを上げ、どちらからともなく飛び出す先走りが奏でる水音だ。
「あっ、ひっ、あああっ!」
セシルの中でカールトン卿への慕情が膨らんでいく。引き結ばれるその薄い唇に自ら口を押しつけた。
彼はまたこのキスを拒むだろうか。逃げていくだろうか。一抹の不安がセシルを襲う。
躊躇いながらも、セシルは舌先を伸ばし、彼の口内に侵入させた。しかし、カールトン卿は今度こそセシルを拒まなかった。互いの唇を貪るように深い口づけを交わす。
「ん、っふ、んぅう……」
(好き、愛している……ヴィンセント……)
二人が繋がっている箇所に焼かれるほどの熱が宿る。
「ヴィンセント、ヴィンセント」
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