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無垢。

 セシルは今度こそ愛想を尽かされたのだとそう思った。怖くなって目をつむる。けれどもやはりともいうべきか、彼が部屋から去る気配はない。  すると突然、セシルの唇が何かに塞がれた。 「んぅっ!?」  唇に触れたそれは硬くもなく、柔らかすぎるものでもない。それは昨夜も味わった、あの感触だ。  びっくりして目を開けてみると、美しい双眸がすぐ目の前にあるではないか。 「っふ、んぅう」  セシルが驚いた拍子に唇が開く。その隙を突き、彼の舌が口内に侵入してきた。  ざらついたその舌がセシルの舌を絡め取る。  そうなれば、セシルの下肢が余計に疼いてしまう。  互いの舌が交わるたびに淫猥な水音が寝室に響く。同時にセシルの一物が彼の手によってやわやわと扱かれていった。 「っひ、あっ!」  セシルを塞いでいたその唇が離れる。けれども今はキスの余韻を楽しむ暇がない。  彼から与えられる快楽があまりにも強烈で、セシルの腰がベッドの上で浮き沈みを繰り返した。  セシルが動くその度にベッドのスプリングは軋みを上げる。自身の熱を持つそこからは卑猥な水音を奏でた。 「そう、そのまま……力を抜いて」  セシルの張り詰めた一物を包み込んだ彼の手は、根元から先端に向けて動き、そうかと思えば裏に爪を立てて扱いていく……。  疼く下肢は、カールトン卿の手からもたらされる巧みな動きによって誘惑される。  張り詰めていくセシルの一物が刺激され、これまでにあった疼きが消えていく……。吐き出したいという衝動に駆られて痛みを訴え始めた。

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