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招待。

 馬車から降りたセシルたちを出迎えてくれたのはアーチ状になっている蔓植物たちだった。エヴァーグリーンやグラスに囲まれた庭は優しげな雰囲気を作り出している。  セシルたちが広い玄関ホールを抜けると、男女別になっている応接室に招かれた。装飾品はあるものの、派手ではないその部屋は、けれどもけっして貧相でもない。白とベージュで統一されたその部屋はとても落ち着いている。大きなテーブルには美しい蘭が飾られ、周りにはワインと軽くつまめる小さなキッシュが置いてある。  そこは集った客人たちが談笑できるスペースが確保されており、居心地の好い空間だった。  グレディオラス卿の屋敷の造りはどこかカールトン卿の屋敷と似ている。やはり親戚ともなれば趣味や趣向も似てくるのかもしれない。 「やあ、よく来てくれたね。君がセシルだね? 君の事は叔母上からよく聞いているよ」  一度はイブリンと別れ、男性用の応接室に控えたセシルに声を掛けてきたのはとてもハンサムな青年だった。  彼が言うところの、『叔母上』はおそらくイブリンのことだろう。――ということはつまり、彼はパーティーに招待してくれたグレディオラス卿のご子息だ。  腰まである波打つ漆黒の髪は後ろで束ねられ、髪とは対照的なオリーブ色の肌を引き立たせている。鋭い双眸に鷲鼻。それに尖った顎は厳格に満ちていた。髪の色に違いはあるものの、彼はカールトン卿と似ている。

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