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3※
「こんなにねだっておいて、誰が信じてくれると思うんだ……?」
「はっ、はあっ……、あっ、や、ぁっ」
出された自身、すでに先走りが伝い落ち、更なる快感を求めヒクついている。
ソレを根元からぐっと擦られ、欲深き蜜がとめどなく溢れていき、自分とは思えない声が零れていく。
媚びる様に甘く、誘う様に淫らで、夜と言う抗い難き魔力がそうさせているとしか、苦しくも言い様が無い。
「あ、はあっ……、んっ、ふっ……」
自身から発される音に煽られ、ねっとりと絡み付く様な快感に、絶頂へと導かれていく。
懸命に押し殺せど漏れる声、けれどそれすら身を高めていき、行為をやめて欲しいとは思えなくなっていた。
「はあっ、ふ、んんっ……」
「いいか……? 腰、揺れてるな……」
「はっ……、あっ、ん」
更なる快感を求め、吐息混じりにいやらしい喘ぎを漏らしながら、欲が一点に集中していくのを感じる。
も……、こ、れ以上は……、無理だっ……。
駆ける理性、欲を解き放てる時を心待ちにし、蜜の溢れを一層深めていく自身。
感触が、囁きが、矯声が、全てこの身を頂に昇らせていく。
「んっ……! ふ、んっ……、はぁっ」
とどめとばかりに手を早め、たまらず声が跳ね上がったところで、秀一に唇を塞がれる。
お陰で喘ぎを漏らすことは無くなったものの、激しい口付けに息を上げながら、自身への強烈な愛撫にどうにかなりそうになる。
「ぁっ、ん、んっ! んんっ……!」
抉る様に深く、自身へたまらない刺激をもたらされ、秀一に唇を奪われながら限界へと達する。
「あっ……、はあっ、はっ……、ん」
口端を伝う、どちらとも分からない唾液。
なんとも言い難い凄まじい快感に見舞われ、余韻に浸りながら脱力し、暫くはただ甘く息を乱していることしか出来なかった。
「そんなに良かったか……? でもまだ、眠るには早いぞ」
「んっ……、はっ、はあっ……」
しかしいつまでも休んではいられず、欲に塗れた指先が秘部へと侵入し、少しずつ動きを広げていく。
秀一の手で受けきれなかった蜜が、腹部を点々と飾り立てており、淡い光に当てられ更に妖しさを増す。
声を抑えようとも興奮は隠せず、粘つく音と共に秘部を攻められながら、心の何処かで更なる存在を待っている。
「……やっぱり、今夜はここまでにしておくか?」
「え……? な、んで……」
すぐにも内部は満たされ、先程とは比べものにならない波がこの身に押し寄せてくると感じていれば、秘部を解し終えた指が出ていき、思いもしない言葉が紡がれる。
ここまで熱を上げられ、行為を終えない限りは鎮まりそうになく、理性などとうに飛んでいる。
それを今更やめるかなどと、この状態で受け入れられるはずがなかった。
「抑えてるのも、大変だろうからな……」
自身が達する時点で、声を抑えられなくなっていたのだから、挿入されればどうなるか目に見えている。
更には正常な思考を奪われ、抑えるよりも感じたい欲求の方が強く、貫かれればいよいよもって自分を見失いそうだった。
けれどそれでは流石に不味く、此方のことも考えてくれているのだろう、己の快楽よりも優先してくれている。
「……まえはっ」
「ん……?」
「お前はっ……、どうなんだよっ……」
優しいと思うべき、けれども今は、お預けされている様にしか思えない。
ここまできて、今更そんなこと言うなよっ……。
「やなのかっ……? もう……、シタく、ない……?」
涙で濡れた瞳を向けながら、秀一の気持ちをどうしたら変えられるだろうかと、弱々しく引き止める。
冷めない熱、満たす方法は分かっているけれど、このままでは辿り着けない。
「しゅ、いち……。頑張るからっ……」
「咲……?」
「だから……、やめないでっ……」
声を出さない様に頑張るから、続きをして欲しい。
濡れた瞳に見つめられ、そんな風に言われた秀一の心中など、此方では全く把握しようがない。
けれど想いは通じたらしく、すぐにも求めていた存在が当てがわれ、ゆっくりと慎重に内部を押し広げてきた。
「んっ、ふ……っ、はあっ」
「全くっ……。お前には……、敵わないなっ……」
「あっ、はぁっ……、んっ」
なるべく先を急がず、緩やかに律動を始めていきながら、甘い痺れをより深いものにしていく。
「あ、はあっ……、んっ、しゅ、いちっ……」
「んっ……?」
「あっ……、い、いっ……。もっと、き、て……」
「……!」
此方が我慢しようと心掛けても、相手の忍耐を屈伏させてはどうしようもない。
「悪いっ……。もう、加減出来そうにないっ……」
「秀一……? んっ!」
欲情が一気に理性で操れる範疇を超え、貪欲に悦楽を求める獣と化し、唐突にうつ伏せへと反転させられる。
「ん……! はあっ、しゅっ……、んんっ!」
何がどうなってるのか分からないまま、最奥まで一息に攻め入られてしまい、咄嗟に腕で口元を押さえながらも、防ぎきれるはずもなかった。
「んっ、はぁっ、あっ、そ、なっ……、は、やっ……、あぁっ」
打ち付けられる度に、腹にズンと重く響き、肌を叩かれる音に快楽を募らせていく。
始まりこそ緩やかだったが、体勢を変えてからは容赦無く貫かれ、一層息を乱しながらも果て無く続く快感に溺れていた。
「ん、ふっ……、はあっ、あっ、しゅ、いちぃっ……、あぁっ」
「どうしたっ……? またこんなにしてるじゃないかっ……」
「んっ……! ん、んぅっ……!」
繋がりを深め、これ以上に無い淫らな世界へ沈み、欲をまた勃ち上がらせていた自身に、再度秀一の手が触れてくる。
両方を攻められてはもう器用な真似など出来ず、起こる快感を逃さず受け入れていきながら、やがて来る絶頂に向かいひた走る。
「あっ、はあっ、んっ……、い、いっ……、いいっ……、す、きっ……、しゅ、いちぃっ……、あっ」
「くっ……! 咲ッ……」
胸の奥にしまわれていた本音すら吐露し、火照る身体を揺さぶられながら、素直に快感を受け入れる。
気持ち良くて仕方が無く、実は好きで仕方が無く、骨の髄まで奪われた全てを捧げる。
俺にはっ……、お前しか、居ない……。
好きだ、秀一……。
「咲ッ……、愛してるっ……」
「ん……! あ、はあっ、ん……! あ、あぁっ……!」
――大好きだ……。
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