108 / 140
第108話
「ミヤビ」
「何?シンさん。」
「そろそろ世継ぎを考えた方がいい」
卒業して数年…なかなか子作りをしない俺たちにとうとうシンさんから言われてしまう。
「その予定だよ。カナメももう落ち着いてきたから。だから今月中にもって話ししてたんだ」
「それならいいが。男の妊娠は負担が大きい。若いうちのほうがいいから」
「そうだよね…」
ちょうどその時カナメが仕事から帰ってきた
「ただいま」
「おかえりなさい。カナメ」
「おかえり。カナメ」
「シン様。いらしてたんですね」
「あぁ。そろそろ子作りをと急かしに来た」
「そうだったんですね」
「カナメはどう思っているんだ」
「俺たちもそろそろ子供が欲しいと話していたところでした」
「そうか。なら頑張れ。じゃあな」
そして…一年。
「ミヤビ様。おめでとうございます。元気な男の子です」
「よかった…」
紅さんに取り上げてもらった
疲れ果ててしまった俺は子を抱くこともできず意識を手放した
「ミヤビ様。ミヤビ様」
「あれ…夢幻…」
「こんなに早くまたお会いできるなんて。出産で随分と体力を消耗されたんですね」
「そうみたい…大丈夫かな…カナメ…面倒見れるかな…」
「皆がいるので大丈夫でしょう。お休みください」
「ありがとう」
ともだちにシェアしよう!