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第125話
「よく耐えたな。零真」
「父さん…」
俺は攻撃は得意だが守りは得意ではない。だから結界を張り続けるのにはまだ限界があるのだ。
早く父や母のようになってこの土地を守りたい…
未熟ゆえ友人であるやっくんを救えない自分がとても情けない
「零真。あとは任せろ。お前は下がって」
「はい。」
ふっと力を抜いたのに結界はそのまま。ということはきっと母さんが強固にしてくれたということ。
早く…やっくんを…
「坊」
「桜緋」
「よく頑張りましたね。ではこちらへいらして」
これまで見たことないくらいに優しくてきれいな笑顔…
「…」
嫌な予感がする…
「こちらへ。零真」
名を呼ばれた瞬間逆らえない何かに誘われるようにして桜緋の腕に収まる
「零真…私を愛してくれてありがとう…でも…もう…」
声を出したいのに出せなくなっていた。段々と頭の中に靄 が掛かってくる
「愛しています…零真…私は…あなたを…だから…あなたの幸せを私は遠い場所から…永遠 に願っております…」
優しく触れたあなたの唇…待って…そう思うのに…ふっと意識が途切れた
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