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第128話

雅Side 「桜緋…」 「雅様が一番ご存知ですよね?あの手の妖は真実の愛を持ってのみ浄化できること。零真さまの心は私のところにあるかもしれません。私の心も…双方思い合っていたとしても私達が結ばれることはない。でしたら東條の子孫を残せる社さまにこの思いを差し出すほうがずっとずっと実りあることです。私は…あなた方と過ごせた短い間とても幸せでございました。本当にお世話になりました…ではそろそろ力を授けます」 そういうと桜緋は零真を呼び寄せ熱い接吻を交わした。徐々に互いの体温が高まり愛おしい思いが交差する。そしてぱんっと弾けて桜緋は消えていった。 この口付けで零真の思いが全て社くんになっている。 桜緋と零真は双方思い合っていることは随分と前に気づいていた。 零真はとくにわかりやすかった どうして…思い合っているのに結ばれてはいけないのか… 理由はいくつもあるけれどどうしても覆すことはかなわない… 俺は人で色んな理由があってカナメと出会い思い合いそして結ばれ零真が生まれた… たまたま元々直の従者でなかったからカナメとうまくいった…俺だけ…いいのかな? 「みやび!!準備しろ!!」 もやもやと考えていたらカナメが叫ぶ 「零真の術を解け!!」 俺は一人の親だけどここ一体を収める長だ…個人的なことで間違うわけには行かない… 涙を拭い前を向く 「零真!!」 「やっくん!俺はやっくんを愛している!だから!!戻ってきて!!」 零真に最低限の守護陣をかけそのまま社くんを抱きしめさせ口づけさせる そうするだけで彼についている妖はその言葉の真偽を理解する それで社くんは開放され妖は浄化され天に召される… 双方の思いが強ければ強い程それは強固となるのだ。 元はあの妖は一人の人を愛し続けていた純粋なものだった… けれど…愛した相手が悪く…酷い裏切られ方をし…それでもなお相手を愛していたという思いがいつしか歪んでしまったのだ… 純粋に愛し続けていた思いが零真を一途に思う社くんと同調し取り憑いたのだろう… 今目の前で幸せそうに笑う二人… その裏には桜緋の思いがある… ねぇ。零真…桜緋のためにも…ずっと…社くんと… そう願うことしか俺にはできないのだ

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