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第8話
「カナメ。良くできました。随分と力が蓄えられたようだね」
「…」
「湯浴みの用意を」
「かしこまりました」
「ミヤビ。大丈夫か?」
「ん…大丈夫。湯浴み終えたらすぐ祈りを捧げる。南へ連れていって」
「御意」
「カナメ。ミヤビちゃんを清めてきて」
「はい」
カナメに抱え上げられ風呂場へ向かう。この三日で俺は完全にカナメに落ちていた。
優しい眼差しも手の動きも甘い声も…これが初恋なのだろう。
しかし、この想いは絶対に明かさない
俺とカナメは主従関係でしかないのだから
そして世継ぎを残せないこれは意味をなさない…
「ミヤビ」
「なに?」
「…いや。何でもない」
「そう。じゃあ上がろうか。もう動けそうだ。早く結界を結び直さないと」
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