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第16話

カナメside この数日前滅多にこの辺りには降りてこないサコン様が降りてきた 南の鳥居が焼け落ち結界が不安定になりそれを補う為の人を探しにきたと言うことだった それができそうな強い香りがこの辺りに漂っていたらしく探し回った結果俺よりも少し小柄な不思議な空気を纏う人間を見つけ追っていた。 普通サコン様に話し掛けられその目を見詰められると凍ってしまったようにどんなものも動けなくなるはずだった。 でもそいつは違った。どんなに話し掛けられても無言を貫きひたすら早足で歩き続けた サコン様は妖だが力が強いため普通の人間にも見えるはずなのにそんなサコン様をまるでいないものとして扱うそいつが気になった。 追っている途中でサコン様がうちによってくれたのだがその間にその人は気配を消しその場を去っていた その動きはあまりにも素早く俺もサコン様も一瞬気付くのが遅れた 「カナメ…あの子凄い子だね…」 あまりにも素早い動きに俺は手元にあった銃を彼に向け放った。 勿論当てるつもりはないのだが 思った通り彼は驚き立ち止まった。 ちなみにこれは特別なもので普通の人間には害はない。普通の人間ならば 停まったことをこれ幸いとサコン様が跳ねるように駆け出す 暫く追い駆けっこしている二人を後ろからついていきながら見つめていた こいつ…なんだろう?サコン様がこんなに苦戦するとは…

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