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第18話
カナメside
サコン様が追っていた人物がまさか御当主様だったなんて…通りで強い匂いがするはずだ
俺やサコン様は会合には出ることはないので知らなかった。代替わりしていることも報告はなかった
これはおそらく誰かしらの陰謀であろう
まだ覚醒しきれていない新しい御当主様を守るため、そして弱まった結界を修復させるため随分と長いこと行われていない儀式が行われることが取り急ぎ決まった。
あまりにも目まぐるしくその大役を俺が担うことになるとは思ってもみなかった
そして…その御当主様があの学校で噂のミヤビ様なんて。
先程とは違う装束姿に俺は一瞬にして目を奪われた。皆が崇めるのも無理はない。
追っているときは気が付かなかった。その美しさに…
本人は無自覚だが今までに会ったことがないほどの見た目。
凛とした佇まいに聡明な空気を纏い…とにかく神々しいのだ
普通のものがなかなか近付けないのも頷けるしサコン様に落ちないのもわかる
こんな者が人間の中にいるとは誰が想像できようか
聞けば初物だと聞く。それ故半分人である俺に白羽の矢が立てられた…一番力が強いのは側近であるシン様なのだがシン様は鬼だ。初物なのにいきなりシン様では壊れてしまいかねない。
俺は自身が半妖でそれを心から喜んだ
南の鳥居なのでサコン様の力も必要であるがサコン様とて妖怪である。他の者からすればサコン様で問題ないのだが相手は御当主様。
サコン様に溺れてはならぬ
この人のすべて欲しい…体も…心も…
俺に与えられた時間は3日。
3日間彼と繋がることができる。彼の艶やかに乱れる姿を俺だけが見ることができる。彼の中に俺がいられる。
なんて幸せなんだろう。
この人には想い人はいる?唇くらいはとっておいた方がいい?そう思ったのに…この人は可愛らしく上目使いで俺を見て俺の唇を欲してくれた。なんて罪な人なのだろう…柔らかい感触に気持ちが高揚する…嬉しい…初めてを体だけでなく貰うことが叶った
ミヤビ様の体も申し分なく何度果てようが俺の欲は留まることを知らない。
なんて美しいんだろう…なんて可愛らしく啼くのだろう…あぁ…欲しい…もっと欲しい…たった3日じゃ足りない…
あぁ…この期間に俺に想いを向けてくれないだろうか…俺が欲しいと思ってくれないだろうか…俺無しではいられないと思ってくれないだろうか…好きだ…好きだ…愛してる…俺のものに…俺だけのものになって…
そう願いを込めながら俺の楔を打ち込み続けた
あぁ…これまで相手をしてきた誰より心地好い…
御当主様だから?ミヤビだったから?そんなのどっちでもいい…
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