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第19話
カナメside
儀式を終えぐったりと横たわるミヤビの額へ口付けを落とす…
きつかったよな…ごめんな…
明日になればこの扉は開かれ俺の目の前でシン様とサコン様に儀式をされる…
目の前で見せられる光景に俺は耐えられるのだろうか…
他の者に抱かれるミヤビの艶やかな姿を見れるのだろうか…
とても嫌だ…だが仕方がない…これが主君の勤めだから…
何でまだ覚醒してなかったんだろう…この3日で覚醒したらミヤビは…
でも叶わなかった…儀式をするしかない…
ミヤビ…愛してる…
どうしてお前が当主なんだろう…どうして俺はサコン様のところのものなのだろう…どうして…
どんなに思っても変えることはできないから…俺とミヤビは主従関係以外は結ぶことは叶わないのか…
世継ぎを残せないのならば想いを持ってはいけないのだろうか…
でも…簡単には諦められそうもない…悪足掻きしてやる…
ミヤビにもう一度口付け抱き締め眠る。
翌日はやはり起き上がれなかったミヤビを抱え湯浴みさせる
ゆっくり…丁寧に…ここは神水が使われているからしばらく浸かれば傷も癒えるだろう…でもこのあとは…
考えないように頭を振る
「どうした?カナメ。お前も疲れただろ?一緒に湯につかろ?」
「はい」
湯船でミヤビを抱き締める
「広いんだからそんなにくっつかなくても…まぁその方が俺もいいけれど」
どういう意味で言ったのかはわからないが俺にとってはうれしい言葉だった
まだ上がりたくない…出来るならもう一度…でもそんなことは出来ないので必死に耐え装束を纏わせる。
まだうまく歩けないミヤビを再度抱えサコン様の描いた陣へ歩みを進めた
いくつかの祝詞をあげ光が放たれる。しかしまだ足りないようだ…陣の中で儀式が始まる…
シン様に抱かれるミヤビの何と妖艶なことか…俺はここまで乱れさせることは出来なかった…
その後続けサコン様に抱かれる…ミヤビは快楽に溺れていく…
ようやく終わった儀式に俺も安堵の息を漏らした…
陣を強固にしミヤビは北のことを思いシン様に問う。北は大丈夫だと聞きそのまま倒れこんでしまい意識を手離した
そのあとの処理は俺に任せてくれた。四軸の皆はこれから四人で舞を奉納せねばならないから。
意識を失ったままのミヤビを清め客間へ寝かせる。
離れがたくてそのまま朝まで側にいた
いつしか俺も意識を手離しとても嬉しい夢を見た…
ミヤビが好きだと言ってくれたのだ…なんて幸せな…何て都合のいい夢…これが夢でなければいいのに…
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